ここ数年間で海外大学(特に学部)進学を支援する奨学金の数も増加しました。留学を支援する学生主体の団体などもあり、数年前と比較しても留学情報は得やすい状況になってきていると思います。
調べたいことはインターネット上で簡単に検索できる便利な時代ですが、検索の上位に表示される結果が必ずしもベストな情報とは限らないのが自分が検索してみて感じることです。予備知識があるかないかで得られる情報の精度が変わるような気がしています。
海外留学奨学金の包括的な情報を得るには、日本学生支援機構(JASSO)発行の「海外留学奨学金パンフレット」に一度目を通されることをお勧めいたします。
この「海外留学奨学金パンフレット」はさまざまな奨学金が網羅されているのが特長です。年に一度発行され、オンライン上で見ることができます。また、電子版ではなく紙のパンフレットをご希望の方は所定の手数料(切手)を支払えば自宅に郵送してもらうことができます。初めてパンフレットを目にしたのは留学フェアの会場だったように記憶していますが、郵送を依頼し取り寄せたこともあります。デジタル版は確かに便利ですが、紙のパンフレットはパラパラとめくったり、書き込みやマーカーでチェックができるなど使い勝手がよいです。
PDF版及びパンフレットの請求方法については
海外留学奨学金パンフレット(http://ryugaku.jasso.go.jp/publication/pamphlet/)
にてご確認ください。
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海外留学奨学金検索サイトもご活用いただけます。
パンフレットは昨年の募集要項をもとに掲載しているので、最新情報と異なる可能性がある点にご留意ください。また、パンフレット作成後に新たに創設された奨学金制度は含まれていないことも予め申し添えておきます。
以下、パンフレットに掲載されている財団の中から、支給額の多い給付型奨学金を中心にリストアップしてみました。
各財団の支援対象・内容は各リンク先よりご覧いただけます。
船井情報科学振興財団
江副記念リクルート財団
孫正義育英財団
柳井正財団
グルー・バンクロフト基金 アメリカのリベラルアーツ大学対象
重田教育財団
Tazaki財団(英国限定)英国ボーディングスクールの2年間と英国大学の3年間支援
日本学生支援機構(JASSO)海外留学奨学金
※日本学生支援機構(JASSO)海外留学奨学金には給付型と貸与型がありますので、ご注意ください。
チーヴニング奨学金 (英国)
ヴァニエ・カナダ大学院奨学金 (カナダ)
エラスムス・プラス奨学金 EUの大学院留学奨学金プログラム
フルブライト奨学金 (米国)
大真奨学金
中島記念国際交流財団
村田海外留学奨学会
平和中島財団
伊藤国際教育交流財団
本庄国際奨学財団
ここで取り上げた奨学金以外にも民間や地方自治体、外国政府等公的関係機関が留学を支援する奨学金制度が数多くありますので、詳しくは海外留学奨学金パンフレットをご参照いただければと思います。
オーストラリア政府のエンデバー奨学金は2019年度から新規募集がなくなったようですね。オーストラリアの大学の修士、博士課程に留学する学生を支援する手厚い奨学金制度だっただけに惜しまれます。
また、パンフレット未掲載の豊田理化学研究所の奨学金についても触れておきますね。
豊田理化学研究所は2019年度から「国際科学オリンピック代表選抜大会出場経験者で、現在国内の大学・大学院に在籍している学生」を対象に、科学技術の分野で、海外の大学院で博士号(Ph.D.)取得を目指す国内の日本人学生の留学支援をしています。
高校時代に科学オリンピック代表選抜大会出場経験があり、海外での博士号取得を目指している学生にはぜひお伝えしたい情報です。将来的に世界レベルで活躍したいサイエンス好きな中高生にとっても大きな励みとなることでしょう。
豊田理化学研究所の奨学金制度には「①海外大学院進学コース」「②海外大学院進学準備コース」があり、「②海外大学院進学準備コース」では、入学前にかかる大学事前調査費用や大学院入学対策費用の実費額(上限100万円)を受給できることが特徴として挙げられます。
詳細は豊田理化学研究所の下記リンク↓にてご覧いただけます。
https://www.toyotariken.jp/prg/overseas#apply)
各奨学金の詳細は財団のホームページでご確認の上、ご不明な点があれば直接財団にお問い合わせくださるようお願いいたします。
奨学金の対象や支給金額は募集年度により変更の可能性があります(実際、ここ2、3年で変更されたケースをかなり目にしています)ので注意が必要です。
【追記】2020.10.21
東進 海外大学留学支援制度
東進ハイスクールを運営しているナガセが支援する「東進 海外大学留学支援制度」ですが、2020年10月19日、給付金の増額と対象大学の追加が発表されました。この度、対象大学に英国のオックスフォード大学が追加され、対象大学は8校となりました。
支援内容:米国 1人あたり総額38万ドル(年間9.5万ドル4年間で約4000万円)を給付
英国 1人あたり総額26万ポンド(年間6.5万ポンド 4年間で約3520万円を給付)
対象大学:ハーバード大学、プリンストン大学、イェール大学、スタンフォード大学、マサチューセッツ工科大学、カリフォルニア工科大学、ケンブリッジ大学、オックスフォード大学
詳細は下記リンク↓東進ハイスクールの「海外大学留学支援制度」にてご確認ください。
(https://www.toshin.com/USuniv/)