英イングランドの単身者の孤独感をサポート・バブルで緩和

 
BBCの報道「英イングランドの単身者、1世帯とだけ交流可能に」によれば、ボリス・ジョンソン英首相は10日、新型コロナウイルス対策の制限緩和の一環として、イングランドの単身者を対象に、別の1世帯の家での滞在を認めることを発表したようです。

自宅と別の1世帯でつくる空間を「サポート・バブル(支援の安全圏)」と呼び、6月13日以降はその範囲内での宿泊も可能となります。

以下、要点をメモしておきます。

□サポートバブルの適用について

■対象は、単身者または18歳未満の子どもがいる一人親で、孤独感を和らげるのが狙い。 

■サポート・バブル内の人は全員、同じ世帯で暮らしているかのように行動できる。互いの家で一緒に過ごせ、2メートルの距離を取る必要はない。

■隔離中の人やイングランド以外の地域の人は、今回の制限緩和の対象外。

■サポート・バブルは、構成世帯の変更や、複数世帯の連結は不可

■サポート・バブルのメンバーに症状が出た場合、メンバー全員、14日間の自主隔離が必要。

「サポートバブル」を作れる人

〈例〉

  • 1人暮らしの祖父母は子どもの1人とバブル(安全圏)を形成し、子どもを訪ね、孫と普段どおり交流
  • 一人親は別の親や友人とバブルを作り、普段どおり交流
  • 自活している単身者2人はバブルを作れる
  • 同居していないカップルはバブルを形成できるが、ともに1人暮らしの場合に限られる

■1人暮らしの人と、同居者のいる人がバブルを作ることは可能。ただしその同居者は、独自に別のバブルを形成することはできない。

 

「サポートバブル」を作れない人

■今回の新しいルールは対象外の人々が屋内で別の人と会うためのものではなく、そうした行為は違法。

■夫婦で暮らしている祖父母や、ルームシェアなどで何人かと一緒に生活している人、すでに同居しているカップルは対象外。

■7月以降の対応については来週、発表予定。

  

                                     

  

bubbleの考え方を新型コロナの感染拡大防止策として最初に用いたのは、ニュージーランド政府です。8日にニュージーランド国内での新型コロナウイルス感染者がゼロになったことが話題になりました。

バブルと言えば、まず思い描くのはシャボン玉の泡だよね、などと思いながら、bubbleという語彙を調べていて気づいたのは、旅行業界でもtravel bubbleという用語が使われているということ。(cf.「トラベルバブル(travel bubble)」とは?どんな意味? 日刊英語ライフ)
  
bubbleを形成しなくとも、会いたい人に会え、行きたい国や場所を訪れ、お互いに自由に交流できるような日が一日も早く戻って来ることを願っています。