STEMあるいはSTEAM( Science, Technology, Engineering, Art, Mathematics)を学ぶことが世界の教育の潮流となってきた時代に、子供たちが理系科目を英語で勉強するために、効果的な教育法はあるのでしょうか。インターナショナルスクールや国際バカロレア校等で英語で教育を受けられる人とは、異なったアプローチの仕方が必要となりそうですね。
MOOCs(Massive Open Online Courses)であるedXやFutureLearn, Khan Academy, Coursera等を利用して、いつでもどこでもインターネットを通じて学べる時代です。今回は英語のオンライン講座を学ぶにはまだハードルが高いと感じる方に向けて、基礎を固めるステップとなる本をご紹介します。
「新・ことばのてびき」(小・中学生向き)
財団法人 海外子女教育振興財団が発行しています。この本は海外で勉強する小・中学生のために外国の算数(数学)理科の教科書によく出てくる英語の用語を日本語とローマ字読みに対応させた英和と日本語の用語を英語に対応させた和英の両方を兼ね備えた算数(数学)・理科用語集です。
「Physics 英和 学習基本用語辞典 物理 海外子女・留学生必携」(中・高校生向き)
アルク出版の留学応援シリーズで、物理だけでなく、数学や化学、生物などいろいろな科目があります。こちらの物理の用語の選定にあたっては、英米の高校やインターナショナルスクールのIB用の物理の教科書としてよく使用されている本を数冊選んで、その索引に出ている用語を中心に選んだものだそうです。
「用語監修者のことば」より一部引用
とありますが、物理の専門用語を英語と日本語で対応させてあり、用語を把握するには便利な本だと思います。
次にご紹介するBarron’sのシリーズはアメリカの大学を受験する高校生にはおなじみのSAT Subjectの対策本です。この本で学習することで、大学の進学の準備になると同時に、専門用語を効率よく学習することができます。
SAT Subject対策の本 「BARRON’Sのシリーズ」(高校2・3年生~受験生向き)
数学・物理・化学・生物など様々な科目が出ています。理系科目に限らず歴史やフランス語など文系の科目もあります。
Princeton ReviewからもSAT Subjectの問題集が出ていますが、Barron’sの方が難しいと聞きます。目的によっても異なるかと思いますが、海外難関大学進学のために学習するのであれば、BARRON’Sで準備しておいた方がよいかもしれません。学年や習熟度によってはPrinceton Reviewのシリーズを利用されるのもよいかと思います。ちなみに我が家では当時難易度についての予備知識がなかったので、Princetonという響きに魅かれてPrinceton Reviewのシリーズを使用しました。もしそうと知っていれば、Barron’sを購入していたかもしれません。
数学と物理の国際バカロレア、APのテキストを以前購入したことがありますが、日本の教育を受けながら独学でこなすのは時間的にかなり厳しそうです。その点SATの対策本が難易度的にも一番取り組み易いような気がしています。
専門用語を理解して教授言語(英語圏であれば英語)の授業のハードルを低くしておくことが、留学の準備には欠かせません。リソースを有効に活用して、幸先の良いスタートを切りたいものですね。