Aレベル英国No.1の私立学校 Cardiff Sixth Form College

10月20日に飯田橋のブリティッシュカウンシルにて、カーディフ・シックスフォーム・カレッジ説明会「Aレベル教育とカーディフで学ぶ魅力」が開催されました。

英国ウェールズの首都に位置するカーディフ・シックスフォーム・カレッジ(CSFC)は、Education Advisors’ Awardsにより、英国においてAレベルを教育する学校の第1位にランク付けされている学校です。いったいどのような教育が行われているのか、とても関心があったので参加してきました。

当日はオックスフォード大学出身の教育コンサルタントによる説明がありました。その時のメモをもとに、内容の一部をご紹介させていただきますね。

カーディフ・シックスフォーム・カレッジは、マレーシア出身の経営者が、西洋と東洋の教育のそれぞれの良さを独自に融合させた学校を創ろうと始められた学校だそうです。想像力と創造力を醸成する西洋教育と勉強に対する勤勉さを大切にする東洋教育の絶妙なブレンドがこの学校の魅力となっているようです。

カーディフ・シックスフォーム・カレッジは2013年から4年連続、英国の大学入学資格Aレベルの成績で1位を獲得し(※)、2016年にはA*Aの割合が生徒全体の93%という、圧倒的な成績を誇っています。今年は全250人の生徒中18人がケンブリッジ大学、14人がロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)、10人がインペリアル・カレッジ・ロンドンとユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)に進学しています。

通常は1年目にAレベルの科目を4科目、2年目で1科目減らして3科目取るそうですが、中には5科目取る強者もいるとか。今年は4人の生徒が5科目でA*を取ったとのこと。通常は2年のコースですが、18ヶ月に短縮したコースも開講されているようです。1年のコースは開講されていないので、1年のコースを希望する人には姉妹校であるOxford International Collegeを紹介されるそうです。

この学校の特徴としては、非常に理系に強い学校だということがあげられます。医学や工学、経済学(日本では経済学は文系ですが、欧米の大学では理系に分類されます)の分野に進みたい高校生にとっては、優秀な教師に少人数教育を受けられる恵まれた環境です。宇宙工学を学びたい生徒に対してはアメリカのフロリダにあるNASAの宇宙センターを体験できるプログラム( International Space Settlement Design Competition)が用意されています。Cambridge Chemistry Challengeに参加する生徒も毎年いるそうです。

また、親善大使プログラム(Goodwill Ambassador Programme)があり、諸外国のさまざまな分野の職場体験や文化交流を通じて、国際的な視野を養うことができます。例えば、政治家志望の生徒に対しては各国の大使館で大使の職務を体験できる機会があるそうです。

この学校の進学実績が優れている理由として、大学進学に必要なAレベルの成績を取ることを目的とするのではなく、大学後も見据え、将来どのような分野で活躍したいかをはっきりと描いた上で大学の進路を決めていることを強調されていました。キャリア教育をとても重視されていて、専門家をゲストに招いて講演会を催したり、専門分野の知識を深めるための小旅行が企画されたりしています。

国際色豊かな学校で、生徒の国籍もさまざまですが、最近は特にアメリカやイギリスなどのトップ大学に進学を希望する中国人の生徒が多く、全生徒数の約30%を占めているそうです。日本人は現在在籍者数0人だそうで、そのため日本にイギリスから遠路はるばる来られたとのことでした。イギリス人の割合は10%程度だそうです。現在は41カ国から生徒を集めるインターナショナルスクールです。ちなみに人種による入学制限は設けていないとのこと。そのためambitiousな中国人が殺到しているようです。入学の競争はとても激しいので、学業成績が優秀でなければ入学は厳しそうです。英語力そのものはIELTSで6.5が一応の目安ですが、英語力が若干下回ったとしても学業成績が良ければ入学の可能性はありそうでした。”very competitive”と何度も言われたのがとても印象に残っています。募集枠がすぐに埋まるので、入学を希望される方は早めの出願を、とのことでした。

英国第1位の成績を誇るカーディフ・シックスフォーム・カレッジですが、気になる学費は?寮のタイプにより若干値段が異なるものの、学費と寮費を含めて年間£38,000前後とのことでした。奨学金について尋ねたところ、残念ながらほとんどないとのこと。一般のサラリーマン家庭には高嶺の花かもしれませんが、本コースは無理でも短期間のサマーコースなら参加可能かも、と思われる方のためにサマープログラムをご紹介しますね。

カーディフ・シックスフォーム・カレッジでは英語力とサブジェクトの強化を目的としたアカデミックサマープログラム(Academic Summer Programme)とオックスブリッジ準備プログラム(Oxbridge Preparation Programme)の2つのコースが開講されています。アカデミックサマープログラムは7月下旬から最低2週間から4週間までのコース。オックスブリッジ準備プログラムはパンフレットにSpecialist Entry for Oxbridge Entry and Other UK Universityと書かれているとおり、主にオックスフォード大学やケンブリッジ大学に進学を希望する人のためのプログラムで、7月下旬もしくは8月上旬スタートの2週間のコースです。

本場イギリスで英語に加えて専門科目を勉強してみたい方、全英トップの成績を誇るカーディフ・シックスフォーム・カレッジでオックスブリッジ対策の講座を受けてみたい方など、サマープログラムにご関心のある方は、こちらのリンク(https://www.ccoex.com/en/page/summer_school2)からご覧ください。

※ The Times and The Daily Telegraph : The Independent School League Table

【追記】2017.12.21

この度発行されたブリティッシュ・カウンシルの「英国留学奨学金ガイド 2017/2018」によれば、カーディフ・シックス・フォーム・カレッジに奨学金制度ができたとのこと。日本人の学生はカーディフ・シックス・フォーム・カレッジの学費のうち最大50%が支給される奨学金に申し込むことができるそうです。

「英国留学を志す高校生必見!ブリティッシュ・カウンシルの英国留学 奨学金ガイド 2017-18」も併せてご参照ください。